郵政民営化について考える

今日は時事ネタに目を向けてみたいと思います.
というのも,


郵政民営化


私は,どっちでもいいじゃんと思ってました.


主な理由は,民営化によって競争原理が働いて,郵便料金などの送料と
呼ばれるものが多少安くなっていくのはイイコトなんでしょうけど,
まぁ個人的には微々たる物かなぁと.
あと,郵便貯金にしたって,この低金利時代,どこに預けたって金利
大差ありません.保険に関しても,かんぽの宿のこれ以上の繁栄というものは
あまり見込めない気がします.


なので,どっちでもいい派でした.



ところが,ある日を境に,この考えが変わりました.



やっぱ,民営化しちゃいけないと.



ある日というのは,先日,叔父に北海道の浜頓別というところに連れて行って
もらった日をさします.
浜頓別という町は,比較的大きな町なのですが,そこへ行くまでの道中では,
この日記でも書いたように,人間の作ったものは道路くらいしか見当たらない
というところがたくさんあって,数kmおきに集落というものがありました.
ちゃんと生活感のある家が10数軒程度の集落.もちろんコンビニなんてありません.
商店とよべるような建物もあるところとないところがあります.
私は集落を通るたびに,あることが気になったので,その都度,
叔父にこんなことを聞いていました.
「ここの人はどうやって生計を立てているの?」と.
すると,叔父曰く,海に近いところだと漁業,海から離れたところだと牧場経営をして
みなさん生計を立てているんだそうです.
叔父は,電気関係の仕事で,数年にわたってそのあたりで単身赴任をしていたので
よく知っているみたいでした.
で,そんなよそ者が次にいつ訪れるかわからないような小さな集落でも
郵便局だけはあったんです.
簡易郵便局だとか,あるお家の一角というところも多々ありましたけど,
でも郵便局のマークはどこにでもありました.
この集落の人にとってみれば,唯一の金融機関なんだなぁ・・・


比較的なんでも揃うところに住む私にとっては,銀行や郵便局なんて近くにあって当たり前.
ちょっと離れた郵便局に行けば,日が変わる前後10分を除いて,
いつでも手数料なしで預金を引き出すことができるなんて便利になったものだなぁと
思っていたのですが,世の中すべてが当てはまるわけではないのです.
逆に,今,私の家の周りから全部の金融機関がなくなってしまったら,
意外と困るような気がします.
特に私は必要以上の現金は持ち歩かない主義なので・・・


郵政民営化をしても,こんな小さな町の郵便局をなくさないという保証が
あるのであれば,別にどっちでもいいんでしょうけど,
民営化ということは,採算がとれないところはなくなる一方ということで,
あんな小さな町で採算が取れるとはとても思えない・・・
実際,北海道の小さな町では,NTTの営業所がどんどんなくなっていったそうで,
今ではどこかの営業所(浜頓別?)がオホーツク側全体の町をカバーしてるとか・・・
まぁNTTに関しては,うちの近くでも営業所がじゃんじゃんなくなっていきましたけどね.


まぁそんなこんなで,日本もいろんなところがあるんだから,都会の理屈だけで
世の中を左右しちゃいけないんじゃないかと思う今日この頃です.